おはようございます。
今日は仕事の話をさせてもらいます。
弊社が生産している部品の種類としては金属プレス製品、樹脂成形製品、旋削製品の3つです。
今、お付き合いいただいているお客様から相談を受けている新規の樹脂成形部品の量産の話がありまして、取り組んでいるのですが、形状的に今までやったことのないものです。
なかなかうまくいかず、数か月かけてようやく解決方法がみえてきました。
後、一息なので間もなく完成すると考えています。
完成したという結果も、もちろん大切なのですが、一番大切なのは完成にたどり着くまでのプロセスの中で経験した失敗とその解決策をいかに今後の設計、金型部品加工、金型組立、成形条件の中に盛り込めるかです。
社内で一度同じ内容で失敗し、解決していることは過去にあるにも関わらず、担当者、またはプロジェクトチームがその情報を知らずに同じ失敗をし、同じ様な解決策を導き出すこと。
これほど無駄なコストはありません。
この様なことが発生する要因としては
①社内のコミュニケーション不足
②標準化、技術情報が確立されるまでのプロセスが複雑
③作業標準、技術情報を検索するツールが社内に存在しない
以上であると僕は考えています。
①についてはよくあることだと思います。
仲間が失敗したこと、そこで気づいたこと、解決したことは社内に共有されなければならないのですが、職人にたまにある傾向として、説明が得意じゃない、技術を自分のものだけにしときたい、などのことからアウトプットされないことが多々あります。
インプットする方もする方で、「あの人なら仕方ない」で済ませてしまうことがあります。
その人がいなくなると、または担当者がその人とコミュニケーションがとりにくい状態だと、過去の経験が生かせなくなるわけです。
②は、①みたいな人でなくとも、そもそも自分の経験したことを伝えにくい環境下ではなかなかめんどくさい思いをしてまで作業を標準化、または改善したことを標準に追記、訂正などの話はあえて出さないようにすることも多々あります。
標準書を会社に提出しても何度も訂正されたり、登録されるまでに余計な形式的な書類を書かされるとか、良くないなと感じております。
完成されたものでなくともしっかり要点が伝わればすぐ登録され、実際に未経験の作業者にやらせてみて効果確認したら社内標準にする、という普通の流れで良いと思います。
③は、②でせっかく作り、承認され登録された役に立つべき作業標準と技術情報がどこにあるかわからなくなってしまっているケース。
検索エンジンを搭載したアプリなどで知りたい情報を瞬時に検索できないと宝の持ち腐れです。
以上の他にも要因はあるかも知れませんが、会社に蓄積された経験はすべて使用されてこその継続的成長です。
人が退職することで技術が後戻りするようではダメなのです。
過去の経験を全て盛り込み、1回で仕事を完成させる、つまり垂直立ち上げ。
これをいつも目指すことを僕は目標としています。
これからも世の中の役に立てるよう、会社を潰さないように時代をよく読んで行動せねばならないと考えております。
みなさん、新型コロナの脅威が猛威をふるっています。
少なくともこの2週間はなるべく人ごみは避け、リスク回避をしてくだされば幸いです。
ただ、僕は今日呑みにいってしまいますが、、、